
大津市科学館のプラネタリウムが、設備刷新のため10月5日から約半年間の長期休業に入る。全国団体による調査では、小規模館(99席以下)での観覧者数は2024年度まで4年連続2位で、最新機器を導入して全国トップを目指す。再オープンは27年春の予定だ。(生田ちひろ)
「うわぁー」「きれい」――。8月中旬、真っ暗なドームに満天の星が現れ、約20人の子どもらから歓声が上がった。中央には天の川。科学館周辺の空で、街の明かりがなければ本来現れる星空が再現された。様々な星座や夏の大三角形のイメージも描かれ、解説員の声が流れた。「明日は旧暦の七夕。大三角形の三つの星のうち二つは、織り姫とひこ星なんですよ」
投影後、京都市から家族で訪れた小学6年生(12)は「天の川や銀河がすごかった」と笑顔で話した。
プラネタリウムは1974年に、大津市におの浜にあった「市立科学館」に開設され、92年に現在の本丸町に移転した。幼稚園~中学校の教員経験者9人が、観覧者の年齢やその日の星空の状況などに合わせて解説するのが特徴だ。小学校などの学習投影に力を入れる一方で、昨年度には夜間に行う「イブニングプラネタリウム」や眠れる「熟睡プラ寝たリウム」を始めるなど、新たなファンも開拓している。
「日本プラネタリウム協議会」によると、同館の24年度の観覧者数は前年度比3000人増の3万5000人で、回答した約100施設の中で4年連続2位の快挙を果たした。ただ、7年連続1位の高知みらい科学館(高知市)には2000人届かなかった。同館は年間約100万人が訪れる公立図書館に併設されており、学芸員は「立地的な要因が大きく、わずかな変化で抜かされると思う。互いに 切磋琢磨 したい」と話す。
全国トップに向けた次の一手となるのか。大津市科学館は施設の更新に乗り出す。投影機器が老朽化し、交換部品も生産終了となったためだ。
現在は、14年前に導入したCG画像を投影するデジタル機器で、線や画像を自由に描けたり、宇宙に行く模擬体験ができたりする利点がある。一方で、星の見え方ではドームに光を直接当てて再現する光学式に劣る。
そこで、デジタル機器を最新式にしたうえで、光学式も併用することにした。移転以来、30年以上使われているドームスクリーンも張り替えるなどする。
同館の指導主事は「画質が上がり、最新の宇宙データが反映される。星の美しさに特化した光学式とのいいとこ取りをして、実際に近い見え方になるはず」と力を込める。
事業費は約3億900万円で、半分は国の交付金で賄う。市議会通常会議の議決を経て、委託業者と契約する。
改修前の最終営業日は10月4日。改修中も科学館の展示ホールは利用できる。
出典:読売新聞オンライン
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