高島市消防 「拠点機能形成車」配備
大規模災害時に救援活動の後方支援を担う特殊車両「拠点機能形成車」が3月、県内に初めて配備された。計約100人が寝泊まりできるテントや発電機、簡易シャワーや冷暖房などを装備しており、長期間の活動が可能となる。車両は高島市消防本部に置かれ、主に県から派遣される隊員を被災地で支援する。
車両は全長約12メートル、幅約2・5メートル、高さ3・6メートル。後部の荷室部分は、横に約2・5メートルせり出すため、約40平方メートルの室内空間を確保することも可能だ。指揮所や休憩スペースとしての使用などが想定されている。
2011年3月に発生した東日本大震災で、緊急消防援助隊員が過酷な環境下での活動で疲弊したことを教訓に、総務省消防庁が各都道府県に1台ずつ無償配備を決定。県内では高島市に配備されることになった。
1月に発生した能登半島地震では県内から延べ384人の援助隊が現地に派遣されたが、寒さや疲れの蓄積が隊員の士気にも影響したという。同本部の担当者は「隊員が気兼ねなく一息つける場所を確保し、いざというときに救援活動に集中出来る態勢が可能になった」としている。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 災害時 後方支援担う