東近江 中国の34作品通じ紹介
中国の多くの書法作品を収蔵、展示する書画の博物館「
館」(東近江市)で、「書のみかた―線・形・文―」と題した企画展が開かれている。中国の清代以降に活躍した書家の34作品を通じ、鑑賞をより楽しむヒントを紹介している。6月9日まで。
同展では、「きれい」「迫力がある」といった第一印象を大切に鑑賞してもらい、文字の線や形、文(言葉)に視点を置いて解説している。同じ文章を楷書と行書で書いた書家2人の作品を並べ、「重厚」「軽快」などの表現を使いながら、線の太さ▽字姿▽字間、行間の余白――の違いや、見る側が受ける印象を指摘。用紙の色、質の特徴も解説している。
現代は筆文字を見たり、書いたりする機会が少なく、来館者から「書は難しい」との声も多く聞かれるという。瀬川敬也学芸員は「なぜ印象が違うのかを探り、解説文で作家の学習の背景などを知った上で再度鑑賞してもらえば、新たな気づきも生まれるのでは」と話す。
午前9時半~午後4時(入館は午後3時半まで)。月曜休館。一般1000円。1日午後1時半、瀬川学芸員による講座がある。定員20人(要予約、入館料が必要)。予約、問い合わせは同館(0748・48・4141)。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 書の鑑賞 新たな気づき