18日告示された知事選には、新人で元栗東市職員の大隅元侍氏(42)、新人で共産党県委員会副委員長の坪田五久男氏(67)(共産推薦)、4選を目指す現職の三日月大造氏(55)、新人で会社員の坂本正明氏(57)がいずれも無所属で立候補した。公共交通の維持・充実の財源として三日月氏が導入を検討する「新たな税」(交通税)への賛否や、3期12年にわたる県政運営への評価を争点に論戦が展開される。投開票は7月5日。
■
42 無所属
新
不動産会社役員(元)栗東市職員、アニメグッズ販売会社社員→立命館大経営学部→栗東市→栗東市
◆大隅陣営
「自然が好きだから」とイメージカラーにした緑色のたすきを身につけ、午前10時半からJR草津駅で第一声をあげた。
午前は草津市を巡り、午後からは地元の栗東市で支援を訴えた。17日間の選挙戦中、1日あたりのスタッフは一番多い日で4人という少数精鋭での戦い。「自らポスターを貼らなくてはいけない」と、街頭演説よりも選挙カーで県内をくまなく回る戦略を立てる。
県政20年間の流れ阻止
滋賀県政は安定運営されているが、現職知事は交通税として納税者に新たな税の上乗せを強いようとしている。鉄道を維持したいとか、道路を維持したいとかにしか感じられない。
免許を返納した方、自動車を持っていない方の交通手段や、高齢者の移動手段のために何をするかだと思っている。予算の組み替えで交通税はゼロのままでキープしたい。
あるものを細かく配分し、気づいてもらえる県政にしたい。嘉田県政と現職の20年間の中で、予算ベースがおかしくなっている。現職の4選ではなく、嘉田県政から後継者へと続く6選を阻みたい。
国会議員の議員年金が廃止されたのに、多くの知事が退職金をもらっている。そういった行政改革を含め、交通税反対をメインに訴えていく。
滋賀を大切にすることを大隅元侍がお約束する。
■
67 無所属
新
〈共〉→共産党県副委員長(元)中学校教諭→滋賀大教育学部→近江八幡市→近江八幡市
◆坪田陣営
午前9時から、大津市のJR膳所駅前で、「教育予算を増やして」「交通税反対」などのプラカードや横断幕を掲げる支持者らと出発式。支援母体の政治団体「明るい滋賀県政をつくる会」の近藤公人・共同代表と、推薦した共産の節木三千代県議らが応援演説した。その後、第一声を済ませると、選挙カーに乗り込み、大津市のスーパーや公民館など10か所以上で街頭演説を行った。
暮らし第一に予算使う
命と暮らしを守り、県民の苦難解決の先頭に立つ知事が必要だ。
県政の予算は増えているのに地域交通の予算、市町のコミュニティバスの補助金は減らしている。「新たな税」なんてとんでもない。6800億円の予算できちんと公共交通の予算を組むべきだ。
限られた予算をどう使うかはリーダーの考え方次第だ。大企業優遇で大型公共事業優先のお金の使い方を暮らし第一に、みなさんの願いを実現するため優先して使う。
県民の命を守る
の県立総合病院(守山市)は独立行政法人化せず、県の直営でさらに充実させる。中学校の給食を無償化し、県内の中小企業に直接補助をして最低賃金を引き上げる。
「憲法9条を守れ」の声が広がっている。平和を守る声を大きく上げ、みんなの力で県政も国政も、新しい政治をつくっていこう。
■
55 無所属
現 《3》
知事、関西広域連合長(元)民主党県代表、国土交通副大臣、鉄道会社社員→一橋大経済学部→大津市→大津市
◆三日月陣営
前回選同様、イメージカラーの青、緑、黄色の鉢巻きを巻き、県庁前で午前9時から出発式に臨んだ。
支援、支持する県議のほか、県内の複数の首長も駆けつけた。選対共同本部長の今江政彦県議(チームしが県議団代表)は「県民は物価高にあえぎ、大変厳しい状況。地域経済の発展のためにも応援したい」とあいさつした。その後、大津など県南部4市を巡り、街頭演説を行った。
負担分担し合う仕組み
「対立や分断、政党政治でなく、みんなで力を合わせる『和』の行政をやろう」。12年前にマイクを持った時の思いは変わらない。
盛大に開催できた国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の感動と経験を生かし、みんなが楽しめる環境をつくる。
体が不自由になっても移動ができたり、マイカー以外の選択肢が持てたりするようにしたい。今回、「新たな税」についても慎重に検討しようと提示した。「暮らしをより良くするためにみんなで負担を分担し合う」という仕組みを考えているのは滋賀だけ。議論を積み重ね、将来の安全や暮らしの豊かさをつくっていきたい。
知恵と力を集めて豊かな暮らしをつくり、誇れる滋賀をつくり、子どもや孫に引き継いでいく。一人でも多くの人に訴え、声を聞き、県政に反映できる知事になる。
■
57 無所属
新
会社員→彦根工高→多賀町→大津市
◆坂本陣営
6月5日に立候補を表明し、県選挙管理委員会の事前審査も済ませていたが、その後、出馬を取りやめる意向を報道各社に示していた。
体調面の懸念を理由としていたが、この日までに立候補ができると判断し、午後に県選管へ届け出た。
手続き後は報道陣の取材に応じ、選挙期間中はポスターを貼ったり、SNSで政策を発信したりしていくと説明した。
福祉や教育問題最優先
最終目標は日本の政治改革だが、滋賀県は変えたい。大津は県庁所在地なのに閑散としている。大津に移ってくる前は、大阪で就職していたが、元々は多賀町出身。出会った人の意見に耳を傾け、何に困っているか聞いて、当選したら、一つでも二つでも、実現したい。
「交通税」には絶対反対だ。(現職は)この前まで交通税と言っていたのが、選挙戦になったら「新しい税金」と言っている。反対だが、税金はいると思う。外国人観光客から環境保全料として頂けばいい。
「滋賀県を観光立県にしたい」をキャッチフレーズにしているが、最優先でやりたいのは福祉や教育問題。福祉関係の方の給料は安く、倍とか3倍にしてもいい。教員は仕事が多すぎて、給料も安い。頑張っている人たちの給料を上げ、仕事の負担を軽減したい。
立候補者 候4、届け出順
<注>敬称略。氏名、投票日現在の年齢、党派、新旧、当選回数。四角囲みは推薦・支持政党。略歴は、▽現職(元)経歴(前職を含む)▽学歴▽出身地▽住所
