追加料金なしで読売新聞オンラインのすべての記事が読めます!

好きに学ぶ 子の成長見て 栗東「スキニシー学校」

 栗東市荒張の野原や畑を拠点にしたフリースクールが、これまでの取り組みと子どもたちの成長をまとめた「フリースクール スキニシー学校の日々」(能美舎)を6日に出版する。代表の池田勝さん(52)は「自然の中での遊びや暮らし、他の子との関わり全てが『学び』になっていることが伝われば」と話している。(生田ちひろ)

ヤギの世話、あずま屋作り・・・ 元児童ら 活動書籍化

 スキニシー学校は、関西弁の「好きにしぃ」から名付けられた。山の麓にある池田さん宅と農地計約5000平方メートルを開放。時間割や校則はない。ヤギを飼育していて、その世話をする子どももいれば、かまどでご飯を炊いたり、大工仕事に熱中したりと、異なる年齢の子どもたちが自由に過ごす。主に月、水、金曜日に開校し、在籍する約100人のうち、10人前後が顔を合わせる。

 設立は2019年。森や田んぼで遊ばせる幼児教育を展開する「せた森のようちえん」(大津市)代表で、同校副代表でもある西沢彩木さん(52)が知人から「子どもが学校になじめない」と相談を受けたのがきっかけだった。

好きに学ぶ 子の成長見て 栗東「スキニシー学校」
書籍を紹介するスキニシー学校の(左から)池田さん、林さん、西沢さん(大津市で)
書籍に掲載されている男児がヤギと遊ぶ一コマ(2019年撮影)=スキニシー学校提供
書籍に掲載されている男児がヤギと遊ぶ一コマ(2019年撮影)=スキニシー学校提供

 書籍は、池田さんと西沢さんをはじめ、保護者や子ども時代に利用していた高校生ら9人が主に執筆した。大工の協力を得てあずま屋を建てる際に小学3年の女児がうまくくぎを打てず、約40分にわたって何度も打ち込んで成功させたことや、男児たちが斜面を無心に掘り続けて、洞穴を作ったことなどを多くの写真と共に紹介。ヤギとの章もあり、男児が懐いてほしくて本を読むなどしたがうまくいかず、動物学者を訪ねて鳥取県の大学まで行ったことを記している。

 開校メンバーとして小学5年の時から通い、今春から大学生となる男性は「私は『学ぶ』ことの純粋な楽しさを感じていた」と書いた。執筆者の1人で、保護者として関わり、現在は同校理事の林浩一郎さん(48)は「スキニシーで子どもがたくましく過ごしていることに気づき、親として子どもを見る目が『学校に行かない子』から変わった」と話す。

 フリースクールを巡っては、17年に教育機会確保法が施行され、在籍する学校の校長判断で出席扱いにもできるようになった。滋賀県によると、県内には学習支援や自然体験重視など少なくとも31の多様な施設があるが、活動の様子を出版しているところは少ないという。

 書籍は128ページ、B5判変形で、税込み1980円。問い合わせは能美舎(0749・82・5066)で、同校については池田さん(090・7093・9819)まで。

滋賀の最新ニュースと話題