びわこ文化公園 移動改善へ試験導入
大学や文化施設、病院などが集積する「びわこ文化公園都市」(大津、草津両市)で、県などは来月から立ち乗りの二輪車「電動キックスケーター」の共有サービスを試験導入する。周辺部を含めて人々の移動に時間がかかるためで、まずは龍谷大瀬田キャンパス(大津市瀬田大江町)に返却場所となる「ポート」を設置。他の施設にも広げて行く計画だ。(小手川湖子)
公共交通の補完 期待
同都市は約520ヘクタールの丘陵地にあり、県立美術館や県立図書館、滋賀ダイハツアリーナ、滋賀医科大、同大付属病院などが立地。施設の多様さは県内屈指だが、渋滞や交通手段の不足により、通勤・通学の利便性や施設間の移動などに課題があった。
さらに昨年からは、運送業の残業規制が強化された影響で運転士が不足し、路線バスも減便された。県交通戦略課の藤村幸司主査は「公共交通機関を直ちに増やすのは難しいが、電動キックスケーターは補完する手段として役立つのでは」と期待する。
電動キックスケーターに運転免許証は不要だが、16歳未満は運転できない。県内では滋賀ダイハツ販売が昨年から、15分あたり330円(税込み)で貸し出す共有サービス「ハッピーボード」を展開。大津市や長浜市など計14か所にポートを設置している。
龍谷大瀬田キャンパスには県と同大、同社が12月中旬にポートと車両6台を試験的に設置し、都市内の文化施設などにも広げていくという。
今月25日と27日には同キャンパスで試乗会が行われた。操作方法や、原則として車道の左端を走るなどの交通ルールについて説明を受けた後、学生や近隣住民が、着用が努力義務となっているヘルメットをかぶって運転した。
4年生は「すぐ運転に慣れ、楽しかった。自転車を使う学生が多いが、坂道は大変。電動キックスケーターは『ちょっと行く』というときに便利だと思う」と笑顔を見せた。
同大はJR瀬田駅とキャンパスの間で電動自転車のシェアサイクルを導入したり、研究や実習などでバスの最終便に間に合わない学生のために簡易の宿泊施設を整備したりしてきた。瀬田事務部の田中正徳課長は「これまでの取り組みと合わせることで課題だったアクセスが改善し、利便性が高まってほしい」と話していた。


