市民向けサービス 集約
大津市は、市が管理するデジタルサービスを集約した住民向けポータルアプリ「ポケットおおつ」のサービスを開始した。行政・防災情報のほか、市が関連するイベントなどのお知らせも発信していく予定で、市DX推進室の担当者は「市民の方に行政を身近に感じてもらえるよう、運用を進めながらより便利にするため機能の充実を図っていきたい」としている。(角川哲朗)
マイナ連携 避難所案内や施設予約
市には、気象・災害情報などを周知する「防災ナビ」や、ごみ収集方法などを検索できる「分けなび」といったアプリがある。これらのデジタルサービスを一本化して利便性を向上させた上で、生活に役立つ新たな機能も付けようと1年かけて準備を進めてきた。事業費は約1800万円で、住民向けのポータルアプリの運用は県内自治体では初の取り組みという。
「ポケットおおつ」は、マイナンバーカードにスマートフォンをかざして読み取ると、氏名、住所、生年月日、性別の情報が登録される。マイナンバー自体がアプリに登録されるわけではなく、マイナカードを持っていなくてもメールアドレスでユーザー登録はできるが、利用可能なサービスが限られる。
市は「マイナカードとの連携によって、正確で効率的な行政サービスを提供できる」としており、例えば、災害時にはスマホの位置情報を基に最寄りの避難所と、現在地から避難所までの経路が表示される。避難所では2次元コードをアプリで読み取ることで受け付けが完了し、運営の効率化が図れるほか、家族らの安否情報の確認もできるようになるという。
また、アプリでは、市のホームページや広報誌のほか、公共施設の予約ができるサイトへのリンクなども集約。市のアンケートへの回答をアプリから行ったり、市からのお知らせやイベント情報が利用者の興味などに応じて表示されたりするようになる。
市は、アプリに登録すると景品が当たる抽選などに参加できるキャンペーンを実施中。「ポケットおおつ」は、グーグルとアップルのアプリストアから無料でダウンロードできる。問い合わせは、市DX推進室(077・528・2727)。

