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熱戦支える準備 万全 障スポ 25日開幕

「落ち着く空間」確保 ■ サポーター1700人

 第24回全国障害者スポーツ大会(わたSHIGA輝く障スポ)の開会式が25日、彦根市の平和堂HATOスタジアムで行われる。会期は27日までの3日間で、水泳やボッチャなど14の正式競技が県内12市町15会場であり、全国から約6000人の選手団が参加。県内外の大学生らでつくる選手団サポーター約1700人が障害のある選手を支援しながら、交流する。(青山大起)

選手を出迎える選手団サポーターら(23日、JR大津駅で)
選手を出迎える選手団サポーターら(23日、JR大津駅で)
会場内に設けられたカームダウンスペース。アイマスクと耳栓が用意されている(草津市で)
会場内に設けられたカームダウンスペース。アイマスクと耳栓が用意されている(草津市で)

 県では1981年のびわこ大会以来の44年ぶり2度目の開催。都道府県と政令指定都市の計67選手団が参加する。水泳やバレーボールだけでなく、ボッチャやフライングディスク、フットソフトボールなど障スポならではの競技も行われる。バレーボールなどでは、性別だけでなく、身体、知的、精神障害の区分に分けて実施される。

 各競技1~3位の選手に加え、その補助者にもメダルが授与される。国民スポーツ大会と同様、メダルは琵琶湖の形にくりぬかれ、視覚に障害がある人も触って感じられるデザインで、裏には点字が施されている。

 障害がある人も楽しくスポーツ観戦できるように、障スポ独自の取り組みもある。障スポで初めて、一般観客も利用可能な「カームダウンスペース」を全競技会場に設置する。発達、知的、精神障害などがある人で、外部からの刺激や環境の変化に敏感な人に配慮し、区切りを設けることで気持ちを落ち着かせてもらう。補助犬用の仮設トイレも設営されている。

 また、県内外の大学生らでつくる約1700人の選手団サポーターは競技の誘導や移動介助、荷物運搬などで障害のある選手を支える。選手団が来県した23日には、JR大津駅で選手団サポーターの大学生ら約50人が「ようこそ滋賀へ!」と書かれたパネルを掲げるなどして、各地から訪れた選手団を笑顔で歓迎した。

 正式競技は25日に長浜市で開催されるフットソフトボールを除き、事前申し込み不要、無料で観戦できる。正式競技全試合をユーチューブの「障スポチャンネル」で生配信し、「三井アウトレットパーク滋賀竜王」(竜王町)と彦根駅西口で、全日、パブリックビューイングを実施する。

 県国スポ・障スポ大会局の辻睦弘局長は「選手だけでなく、大会を作ってきた多くのサポーターが輝く大会になれば」と期待。「繊細さと大胆さが魅力のフライングディスクなど、障スポにしかない競技をぜひ楽しんでほしい」と呼びかけている。

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