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見て食べて 15分の船旅

大津港 ― LAGO大津

 老舗和菓子店「たねや」(近江八幡市)が県内唯一の造船所「
杢兵衛もくべえ
造船所」(大津市)とともに琵琶湖で新たなクルーズツアーを始める。大津港を出発し、たねやの店舗「LAGO大津」に向かう航路で、25日~11月23日に計4回開催する。同社の山本昌仁社長は「琵琶湖上から見る景色の美しさはあまり知られていない。船の上から新たな魅力を知ってほしい」と話している。(香山優真)

25日から たねや × 造船所 新ツアー

ツアーで使われる「一番丸」(大津市で)
ツアーで使われる「一番丸」(大津市で)
船内で提供される和菓子(大津市で)
船内で提供される和菓子(大津市で)

 同造船所は1872年創業で、観光遊覧船「ミシガン」などの造船に携わってきた。今年4月には、交通手段の新たな選択肢をつくろうと、大津港―におの浜観光桟橋(LAGO大津)と草津烏丸半島港(琵琶湖博物館)―同桟橋の2航路による定期航路「LAGOクルーズ」を就航。大津港の航路では、これまで5000人以上の利用があった。

 ただ、「やっと認知され始めたところ」と同造船所の仲野智之常務。湖上交通の定着化を図ろうと、所要時間約15分の大津港―同桟橋の航路を活用して付加価値をつけたツアーをたねやと企画した。

 船は、同造船所が瀬田川で運航していた観光クルーズ船としても活躍した外輪船「一番丸」を使用。明治時代の蒸気船を復元したレトロな外観で、ツアーでは琵琶湖周辺の名勝「近江八景」のうち、船内から見られる比叡山にまつわる「
粟津晴嵐あわづのせいらん
」や「
矢橋帰帆やばせのきはん
」を中心に、たねやのスタッフが琵琶湖やその周辺の歴史についてガイドする。

 客席には、近江八景にちなんだ菓子や季節に合わせた菓子の詰め合わせを用意。船内からの景色を眺めながら味わうことができ、LAGO大津に到着するとツアーは終了となる。

 今月3日には報道陣向けの先行体験会があり、仲野常務は「船に乗れば、たった15分でもすごく琵琶湖のことを知ってもらえる。滋賀のファンをつくっていきたい」とツアーにかける思いを語った。山本社長は「来年からもっと回数を増やし、海外客の対応もしていきたい」と今後の展望を話した。

 ツアーは25日と11月3、9、23日の4回で、各日午前11時~午後0時10分。料金は5500円(税込み)で、大津港までの帰りの乗船料も含まれている。各回定員40人で、予約サイト(https://taneya.jp/lago/guide/tour/course04/)から申し込む。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 見て食べて 15分の船旅