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長浜3病院 統合先送り

赤字最大 市、経営改善を優先

再編の対象となっている市立長浜病院。市などの構想では、病院周辺での新病院整備が計画されている
再編の対象となっている市立長浜病院。市などの構想では、病院周辺での新病院整備が計画されている

 長浜市の長浜赤十字病院(宮前町)と市立長浜病院(大戌亥町)、同湖北病院(木之本町)の再編問題は先行きが不透明になってきた。昨年末に市立2病院の過去最大の赤字が表面化し、市が2027年春を目指していた日本赤十字社(東京)を指定管理者とする3病院の「経営統合」は事実上の先送りとなった。市は経営改善を優先させるが、改善の可否によっては、今後の再編事業に大きな影響を与える。(清家俊生)

 市は23年9月、日赤による3病院の経営統合を前提とした指定管理者制度の導入方針を表明した。その後、再編の議論を重ね、各病院の重複する診療科を整理し、市立長浜がある大戌亥町に高度急性期・急性期病院の新病院を整備する方針まで固めた。25年度には日赤に移る市立病院職員の処遇などについて日赤側と話し合う考えだった。

 だが事態は急転。市立2病院の24年度決算で経常損益が計約24億円の赤字になる見込みであることが判明した。職員の賃金上昇、物価高の影響もあるが、これまでの施設整備に伴う借入金の償還や高額医療機器への投資なども重荷となっており、翌年度以降も赤字は拡大する可能性がある。市が基金を取り崩して、赤字の
補填ほてん
を続ければ、市民サービスを提供するための予算にも影響しかねない。

 指定管理者制度を導入するには、安定した病院経営が前提条件であり、市は再編より前に2病院の経営再建を優先せざるを得なくなった。病院側は今後、医療系コンサルタントにも助言を求め、経営再建策をまとめ、7月に公表する。

 各病院や市、県などでつくる「湖北圏域病院運営検討協議会」は今月17日、今後の再編構想である「湖北圏域における病院ビジョン」を公表した。ビジョンは同市大戌亥町に高度急性期・急性期病院を整備することを想定したものの、「早期の新病院整備は困難」と明記した。

 指定管理者制度による3病院の経営統合に変わりはないが、第1段階として市立2病院の経営を再建する間は既存施設を活用し、経営が改善されれば、第2段階として新病院を整備する方針に変更した。整備費用は総額619億~696億円必要としている。

 ただ、こうした方針には具体的な期間や時期の明示はなく、「早期に第2段階に移行できるよう、経営再建を推進し、第1段階の期間短縮に努める」とするにとどめている。浅見宣義市長は「経営再建の具体的な検討はこれから始める段階。スケジュールについても現時点ではお答えすることは難しい」とのコメントを出した。

 日本赤十字社は「(市立病院の)経営再建によって再編の方向性は大きく変わる。市側の計画を見させてもらい、引き続き
真摯しんし
に対応していきたい」としている。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 長浜3病院 統合先送り

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