時期 例年並み
県は19日、酸素が豊富な琵琶湖表層の水が冬場に湖底まで行き渡る「全層循環」を確認したと発表した。時期は例年並みで、暖冬だった昨年度より約1か月早い。
琵琶湖では春以降、湖面に近い水の温度が上がり、湖底の冷たい水と混ざらなくなるため、秋頃にかけて湖底の酸素量が低下する。長期化すれば生物や水質に悪影響を及ぼすが、例年1月下旬~2月に表層の水が冷えて湖底に行き渡り、酸素量が回復する。全層循環は温暖化傾向もあって2018、19年度は起こらなかったが、20年度以降は毎年確認されている。
県琵琶湖環境科学研究センターが14日、高島市沖の「第一湖盆」(水深約90メートル)で調査。水1リットル中の酸素量が表層からおおむね均一だったため、全層循環が起こったと判断した。1月末以降の冷え込みや強風で水が混ざったとみられる。
昨年9月以降、水深約80~90メートルでは酸欠で死んだとみられるイサザやスジエビが見つかっていたが、今年1月には同約90メートル地点で生きたスジエビやホンモロコが確認されていた。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 琵琶湖で全層循環確認