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訪日客人気 スキー場好調 

京都・大阪と近接 交通の便良好

 県内のスキー場が雪遊びやスキーを楽しむ訪日外国人客(インバウンド)に人気だ。訪日客の「ゴールデンルート」の京都・大阪に近く、電車や車で訪れやすい交通の便のよさが背景にある。一方、外国人客が絡むそりの事故も発生。関係者は「事故は国籍によらず起こるが、パトロールの強化や多言語で注意を呼びかけたい」としている。(林華代、西村歩)

事故や危険な行為 巡回強化

そりや雪遊びを楽しむ外国人たち(高島市で)
そりや雪遊びを楽しむ外国人たち(高島市で)

 「ワァーオ!」

 1月31日、高島市の箱館山スキー場。ゴンドラを降りた外国人たちが一面の雪景色に歓声を上げた。マレーシアから訪れたハンナ・ローズさん(34)は、家族で雪を投げ合ったり、記念撮影したり大はしゃぎ。大阪から電車で来たといい「マレーシアには雪がなく、子どもたちも喜んでいる」と話した。

 同スキー場ではコロナ禍の収束後、香港や台湾、インドネシアなどアジア圏のインバウンドが増えている。交通手段はJR京都、大阪駅からのバス、電車やレンタカーの人もいる。スキーのほか、そりや雪合戦など雪遊びだけを楽しむ外国人も多いという。

 リフトの正しい乗り方や危険な行為は中国語や英語で注意していたが、今はそりの乗り方もイラスト付きで掲示し、前方に注意するよう呼びかけている。

 大津市の「びわ湖バレイ」でも近年、台湾や香港、タイなどからの客が急増。そりや雪だるま作りができるエリアには英語と日本語の看板を立て▽そりは足で止められる速度で▽危険な乗り方をする人は退場してもらう場合がある――と注意を促している。

 だが、1月末には、そり遊び中の中国人客が日本人客のそりと衝突する事故が発生した。積雪が多い今の時期はスキーのコースを増やすため、安全に滑走できるようパトロールを増員するという。

 米原市の「グランスノー奥伊吹」でも、今季からインバウンド向けに網で囲った雪遊びスペースを新設した。人工降雪機などの積極的な投資が奏功し、京阪神・中京圏など国内のスキー客にも人気で、ゲレンデは飽和状態という。

 担当者は「事故を防ぐため、ウェアやスキー板をレンタルする外国人客にはスクール受講を勧めている」という。

 「びわこビジターズビューロー」は2021年度、県内への来訪が多い台湾で観光需要を調査。「親子でのスノーリゾート」が人気で、23年度から箱館山やびわ湖バレイなどへのツアーを台湾の旅行会社に提案。スキー場のパンフレットやホームページの多言語化を補助している。

 スキー場がある湖西地域や米原市は、JRや湖西道路、名神高速など京阪神からの交通手段に恵まれ、誘客拡大の余地は大きい。担当者は「今後もスノーリゾートを滋賀の売りとしてPRしていく」と力を込める。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 訪日客人気 スキー場好調 

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