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高島の企業 ガイド本に 

若い世代向け 初作成

 高島市内にある企業の雇用確保につなげようと、市やびわ湖高島観光協会、市森林組合などでつくる「高島地域雇用創造協議会」は、市内の企業・団体を紹介するガイドブックを初めて作成した。市内では製造業や建設業などを中心に人手不足が深刻化しており、同協議会の担当者は「魅力的な企業はたくさんある。若い世代に知ってもらうきっかけになれば」と話している。(角川哲朗)

福利厚生など「リアルな声」

若者が手に取りやすいよう工夫したガイドブック(高島市で)
若者が手に取りやすいよう工夫したガイドブック(高島市で)

 市の65歳以上の高齢化率は38・1%(7月1日現在)。県平均27・4%を大きく上回っている。県内19市町の中で最も高く、人口減もあって働き手の確保が課題になっていることから、市がガイドブックを企画。同協議会が約50社の取材などを担当した。

 A4判54ページで、各社の企業情報や給与・福利厚生、入社後のキャリアアップイメージなどを紹介。10~20歳代を意識して、過去3年間の新卒採用者数と離職者数も掲載して「リアルな声」を届けるようにした。

 各ページとも、企業名と働いている様子や会社の雰囲気が伝わる写真を大きく載せ、若者が一番気にするという福利厚生や「先輩社員の声」などの情報を中央に配置するなど、すっきりと見やすいレイアウトにこだわった。

 給与や離職率などの情報は掲載を渋る企業もあったが、掲載する意義を丁寧に説明し、多くから承諾を得たという。表紙は黄色の吹き出しに大きな青い字でタイトルを入れ、若い世代が気軽に手に取りやすいようにするなど細部まで工夫し、約半年かけて完成させた。

 製造業、建設業のほか、農林業や医療・福祉、サービス業など10分野の計47社を掲載。各社のホームページや動画サイト、SNSにもアクセスしやすいよう、それぞれQRコードを添えている。

 市商工振興課によると、市内の高校1年生を対象にしたアンケートで、全体の70%が「卒業後も市内に住み続けたい」と回答。一方、「市内の企業をよく知っている」と答えたのはわずか6%で、同協議会の担当者は「若い世代が就職などで市外に流出しないよう、市や企業とタッグを組んでPRにつとめていきたい」としている。

 冊子は計2000部作成。今後、市内の高校1年生に配布するほか、図書館や公民館などに設置する。就職フェアや成人式会場などでも配布する予定で、同協議会のホームページからも閲覧できる。問い合わせは同協議会(0740・25・5731)。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 高島の企業 ガイド本に 

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