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大津市 待機児童30倍に

申し込み285人増 保育士確保へ対策

6人→184人

 大津市は認可保育所などに入れない今春の待機児童数が184人と発表した。前年の6人から30倍に急増した。就学前の児童数は減少した一方、入所申し込みが昨年から285人増加しており、コロナ禍で利用を控えていた保護者らからの申し込みや、働く女性が増えたことなどが影響しているとみられる。市は保育士確保などの対策を進める。(林華代)

 市内の待機児童は、147人にのぼった2012年以降、待機児童解消を重要施策として保育施設を増設。15~17年の3年連続で待機児童数ゼロを達成していた。しかし、保育ニーズの高まりなどから、18年に58人となったことを受け、保育施設を新設し、保育士を雇用する施設に補助金を出すなどの緊急対策を実施。19年に再びゼロになり、その後は待機児童は1桁が続いていた。

 市保育幼稚園課によると今年は宅地造成が進むJR比叡山坂本駅周辺から、マンション開発が続く大津駅沿線にかけて待機児童が増えており、京都、大阪2府からの利用申し込みも増加しているという。

 市によると、市内の保育施設は市立14園、民間113園あり、保育施設の定員には500人ほど空きがあるが、保育士不足により待機児童が発生しているという。保育士1人が担当する1~2歳児の数は国基準は6人だが、市は5人とする独自の基準を設けており、184人の児童を受け入れるには、保育士が約40人不足しているのが現状だ。

 市はこれまで保育士確保策として、新規採用の保育士に初年度5万円、8年目まで年間6万円、9年以上は年間10万8000円の補助金を出している。県保育士・保育所支援センターで、保育士の資格をもつ潜在保育士に「保育人材バンク」への登録を呼びかけたり、研修を行ったりしている。

 また、来年4月に採用する保育士獲得のため、市は、採用予定人数を前年度の2倍の29人程度に拡大。負担軽減のため採用試験の回数を減らす。保育士不足の早期解消のため、合格発表を10月から8月に早め、希望者には合格後、速やかに現場で働いてもらう考えだ。

 同課は「新規採用の保育士は自治体間で奪い合いになっているので、獲得は非常に厳しい。ぜひ、潜在保育士の方に、現場に戻ってきてほしい」と呼びかけている。

 問い合わせは保育人材バンク(077・516・9090)。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 大津市 待機児童30倍に

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