高島に県内初の組合
繁閑期異なる事業者加盟 人材確保へ
過疎地域などで移住者らを正職員として雇用し、地域の農林水産業や観光業などに派遣する「特定地域づくり事業協同組合」が23日、県内で初めて高島市に誕生した。森林組合や漁協、農業者らでつくる「高島ワークワーク協同組合」で、10月からの派遣を目指している。市内の人材確保や移住、定住の促進につなげたい考えだ。(生田ちひろ)

人材を確保する観点では、過疎地などで、通常の派遣会社による募集では人が集まりにくい傾向がある。一方で、繁忙期と閑散期がある農林水産業や観光業をはじめとする業種では、事業者単位で年間を通じた雇用が難しいケースが少なくない。
そこで、特定地域づくり事業協同組合は繁閑期の異なる事業者らが加盟し、年間を通じた仕事を用意することで、若者らを正規職員として無期雇用し、組合加盟の複数の事業者で働いてもらう。事業者にとっては労働者を確保でき、労働者は安定した収入を得ながら様々な業務を経験し、合う仕事を探したり、人脈を広げたりすることができる。
高島ワークワーク協同組合は、高島市森林組合組合長でもある清水安治代表理事が、昨夏から準備を始めた。人口減少に悩む朽木地域を中心に、市内の漁協、宿泊施設を運営する財団法人のほか、田植えや稲刈りに人手が必要な農業者、市内で冬の除雪作業を請け負う建設業者などに呼びかけ、8事業者が参加した。
仕事は宿泊施設の管理や除雪作業の補助、農作業、食品加工、苗木の育成、まきの製造など多岐にわたる。基本給が月20万円程度で労働者を雇用し、本人の希望とこうした仕事を組み合わせて派遣先や期間を調整する。
移住を検討している人などに求人を出す方針で、9月に2人を採用し、研修を経て派遣業務を開始する予定だ。来年度以降は毎年1人ずつ増やす方針。
市未来創造課は「市には自然のなかでゆったり生活したい移住希望者が多く、安定した正規雇用へのニーズは高いはず」と期待を寄せる。
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今月23日に、県庁で認定式が行われ、三日月知事から清水代表理事に認定証が手渡された。研修などを経て、10月から派遣開始を目指す。
清水代表理事は「移住者に自分に合った仕事を見つけてもらい、地域の活力につながれば」と話している。
特定地域づくり事業協同組合 2020年施行の特定地域づくり事業推進法に基づいて制度化された。人口が急減し、人材確保が困難な地域で労働者を事業者に派遣する。運営費は国と市町村であわせて2分の1を補助する。
