草津にケアハウス
産後1年以内の母親や妊婦を支援する産前産後ケアハウス「そらのね」が1日、草津市南笠東にオープンした。産後ケア事業として布団やベッドのある4部屋を設置。多胎児やきょうだいも受け入れるのが特徴で、多胎児交流会なども行う。子育て中の助産師と看護師の姉妹が開設し、「同じ境遇の母親が集まる共感の場にしたい」と意気込んでいる。(生田ちひろ)

多胎児、きょうだいも受け入れ
助産師松井萌子さん(33)(大津市)が代表を務め、妹で看護師の伊藤
さん(31)(草津市)と共同で始めた。
3階建ての一軒家(約188平方メートル)に、落ち着いた雰囲気の4部屋を用意。希望に応じて赤ちゃんを預かり、昼食やおやつも提供する。きょうだいも1人1時間1500円(2人目以降、同1000円)で受け入れる。美容院や診察などの外出サポートでは1歳児まで同等の料金で「一時預かり」を実施する。
誰もが気軽に立ち寄れるように、予約不要のカフェラウンジも用意。イベントスペースもあり、育児交流会や多胎児交流会も実施する予定だ。産後だけでなく、安産に向けた妊婦教室なども開催する。利用は午前9時半~午後3時半。

松井さんはコロナ禍の2020年に初めて出産。立ち会いも面会もできず、退院後も我が子と2人きりの日々で孤独感が募った。実感したのが「育児は人と人とのつながりが必要」ということ。その後、2人を出産して落ち着いた頃、一緒に産後ケアを始めようと、伊藤さんに打診した。
伊藤さんも双子の母親で、同じタイミングで泣き始める赤ちゃんに対し、どうしていいか分からず、訳もなく涙があふれたことも。産後ケアを知った時は自身の利用期限が過ぎていた。「孤独でつらかった時に、そんな支援があれば」と応じた。
24年11月に、松井さんの自宅を拠点に訪問型の産後ケアと、母親の居場所作りを開始。「こんな支援がほしかった」という声が相次いで寄せられ、2か月後には「多くのママに来てほしい」と専用施設開設へと発展させた。
SNSなどで母親ら168人に産後ケアに求めることを尋ねたところ、最も多いのが「仮眠・休息」(85・7%)。一方、多胎児の受け入れを断られたケースもあった。調べると「生後4か月まで」と制限する施設もあり、産後1年は支援し、多胎児やきょうだいも預かることに決めた。
「育児は眠れず、温かいご飯も食べられず、想像以上に大変。『ここにきたら大丈夫』と思ってもらえる場所にしたい」と松井さん。伊藤さんは「双子三つ子の新たな居場所になれば」と願う。
開所した1日には三つ子の赤ちゃんを育てる大津市の女性(41)が参加。子どもを見てもらいながら昼食を楽しみ、「いつも抱っこしてバウンサーも揺らしながら急いで食べている。ここはゆっくりできて素晴らしい。また利用したい」とほほ笑んでいた。
予約は1週間~10日前までに各市町の産後ケア担当部署、一時預かりはそらのね(070・9508・1135)。インスタグラムでも情報発信している。
産後ケア事業 母親が心身を休められるよう、委託された助産院や病院が育児を手伝ったり、授乳や寝かしつけなどの相談に乗ったりする。母子保健法で市区町村の努力義務となっている。県内では、通所型は課税世帯の場合、おおむね1日3000円以下で利用できる。
