湖南市の職員 知人2人と共有
湖南市環境政策課の20歳代の男性職員が、職務中に市営火葬場で火葬炉内の遺体を遺族に無断で撮影し、その画像をSNSのグループLINEで知人2人と共有していたことがわかった。23日に開かれた定例記者会見で生田邦夫市長らが明らかにした。
市によると、男性職員は1月、大気調査で訪れた同市岩根の市営火葬場「市浄苑」で、遺体を火葬中の炉内を確認窓からスマートフォンで撮影。二つの画像を故人の名字も記して、知人2人とのグループLINEに投稿した。撮影した画像のうち、一つに遺骨の一部が写っていたという。画像を見た知人が市に電話で連絡し、発覚した。
市の調査に、男性職員は「初めて火葬炉内を見て興味本位で撮影してしまった」と説明。市は5月31日に男性職員を減給10分の1(6か月)の懲戒処分とし、公表した。一方、事案の詳細については、「市民に関わる写真を不適切に撮影した」などの説明にとどめ、明らかにしていなかった。
詳細を公表しなかった理由について、市は「遺族から、『自分の家族のことと知られたくない』と依頼された」などと説明。一方、今回公表したことについては、報道各社の情報公開請求の動きなどを受け、「再度遺族に意向を確認し、理解を得た」とした。
生田市長は「人間としてしてはならないこと。この問題を公表する際、市の組織としての対応は甘かったと思う。市民に申し訳なかった」と謝罪した。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 火葬炉内の遺体 無断撮影