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残業80時間教員ゼロ目標 29年度まで県教委 支援員配置など重点 

 長時間労働が課題とされる教員の負担を軽減し、子どもと向き合う時間を確保しようと、県教育委員会は教員の働きやすい職場づくりを進めている。2018年に策定した「学校における働き方改革取組計画」について、昨年度末に2度目の改定を行った。29年度までの4年間で、過労死ラインとされる時間外労働「月80時間超」の教員ゼロを目指す。(青山大起)

残業80時間教員ゼロ目標 29年度まで県教委 支援員配置など重点 
時間外労働時間が月45時間超の教員

 

 県教委によると、国の指針で過労死ラインとされる「月80時間」の上限を超える時間外労働を行った教員の割合は24年度で7・1%。小学校4・4%(全国平均1・3%)、中学校11・1%(同7・4%)、県立中・高校11・5%(全国平均高校5・6%)、特別支援学校1・6%(全国平均0・4%)だった。

 「月45時間」を超える時間外労働を行っている教員の割合は36・3%。小学校34・7%(全国平均22・2%)、中学校46・4%(同39・5%)、県立中・高校39・4%(全国平均高校27・4%)、特別支援学校14・9%(全国平均7・8%)を占めた。

 改善傾向にはあるが、全国平均を大きく上回り、長時間労働が続く実態が明らかになった。

 背景には、副校長や教頭の事務作業が多いことや、若手教員が授業準備のための教材研究に時間を要していることなどがあり、業務多忙を解消する対策として18年から取り組んできた。この働き方改革計画では、「笑顔あふれる学校」を目指し、主な目標として「超過勤務月80時間超0人」、時間外労働「月45時間以内、月平均30時間程度」に設定、24年度に13・2日だった年次有給を「年16日以上」にすることなどを掲げている。

 今年度からは病休や急な育休が必要な教員が発生した場合に備え、「ワーク・ライフ・バランス枠教員」を、全市町の小中学校に35人、県立学校に14人配置した。

 さらに学校間を横断する教材の共有化などの業務効率化のほか、会議資料の準備や休み時間の児童生徒の見守りなどを行う教員業務支援員や、副校長、教頭の運営管理を支援する人員の配置などを重点項目としてあげている。

 村井泰彦教育長は「誇りややりがいを感じ、心身ともに健康でいきいきと勤務できる学校を目指していく」と話した。

採用枠広げなり手確保 

 教員試験の受験者の減少や辞退増加を受け、県教育委員会は採用時の年齢上限を50歳から60歳に引き上げたり、教員免許を持たない社会人に採用枠を広げたりして、なり手の確保に力を入れている。

 県教委によると、教員試験の辞退者は他自治体との採用競争の激化などで年々増加傾向にあり、今年度採用では、辞退者が過去最多の68人に上った。

 県教委は2018年度から「社会人特別選考」を実施。教員免許を持たなくても、企業などで一定期間勤務して専門的知識や技能を有している場合は、1次選考の教養試験などが免除できる制度で、高校の数学や英語、工業など年々募集する職種を広げている。

 また、24年度からは、採用時の年齢上限を50歳から60歳に引き上げた。来年度採用では、近隣自治体にならい、小学校の2次選考で実施していた体育実技を廃止するという。

 来年度採用の夏選考の出願は5月12日まで、秋選考は10月を予定している。

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