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戦国の動乱 耐えた寺宝

戦国の動乱 耐えた寺宝
「源氏物語の長い歴史についても思っていただければ」と話す鷲尾座主(大津市で)

大津市の東寺真言宗大本山・石山寺の企画展示「秋季石山寺と紫式部展 石山寺と戦国時代」が、9月1日から境内の豊浄殿で始まる。戦国時代の戦乱に巻き込まれながらもさまざまな人の手により復興し、守られてきた寺宝などを展示。11月30日まで開催される。会期中は無休。(斎藤孔成)

石山寺には、戦国時代に戦乱に巻き込まれ、多くの経典や建物などを焼失した歴史があるという。今回の企画展示では、失われた経典の補写など戦国時代の復興事業を中心に、石山寺や源氏物語にゆかりのある人々を、30点余りの寺宝を通して紹介する(10月17日から一部展示替えあり)。

このうち、石山寺一切経(重要文化財)のひとつ、「 大方広宝篋経 巻上」は、室町時代の公卿で歌人の 三条西実隆 の筆による。石山寺一切経の補写事業で別の寺院の経典を書写したものといい、能書家として知られる実隆は積極的に補写事業に関わっていたとみられるという。

源氏物語に関する品では、土佐派の絵師による紫式部の肖像画などを展示。江戸時代の絵師・土佐光起が描いた「紫式部図」は上部に月を置き、筆を手にした式部が源氏物語の構想を練る姿を描く。ほかに、土佐光則によると伝わる、細かな筆致の「源氏物語 画帖 」や、 金箔 の地に藤棚を描き、源氏物語の場面の絵と 詞書 を貼った六曲一双の 屏風 「源氏物語図色紙貼交藤棚図屏風」なども並ぶ。

また戦乱後、本堂礼堂を改築するなど復興に尽力した豊臣秀吉の側室・淀殿にも焦点をあてた。「慶長七年」(1602年)の銘文が残る「金銅密教法具」は、淀殿の寄進で境内が整備された際に法要などで使うために作られたとみられるという。

8月27日には内覧会があり、石山寺の鷲尾龍華座主は「紫式部がいたのは平安時代だが、源氏物語が読み継がれ、戦国時代にも愛好家がいるなど大事にされてきた。ゆかりの地の石山寺の復興に協力してくださった方々がたくさんいる、というようなことを紹介している」としている。

豊浄殿の開館時間は午前10時~午後4時(最終入館は午後3時45分)。拝観料は大人300円、小学生150円。別途入山料が必要。問い合わせは石山寺(077・537・0013)。

出典:読売新聞オンライン