新琵琶湖文化館 大津でフォーラム
老朽化のため15年以上休館が続いている県立琵琶湖文化館(大津市)の後継施設を知ってもらうフォーラムが11日、大津市内であり、大型の仏像や掛け軸にも対応する展示室など、新しい同館の概要が紹介された。
同館は1961年に開館。仏教美術や近世絵画を中心に国宝2件、重要文化財54件を含め1800件以上を所蔵する。2008年度から休館中で、新施設は大津港に面した県有地に民間の資金やノウハウを活用する「PFI方式」で整備する。
フォーラムには、オンラインと合わせて約160人が参加。企業や同館の担当者が船をイメージした外観や、4階建ての各階の詳細を説明した。
4階は二つの展示室で構成。展示ケースは高さ4メートル、奥行き0・7~2メートルで、県内最大級の仏像「
明王立像」や石山寺の「仏
図」など高さ3メートル以上ある大型の品も収まる。
3階は収蔵庫で、広さは県内最大級の約1500平方メートルを誇る。所蔵品の他に、今後寄託される文化財を30年間分は収蔵できるという。2階は事務室で、1階には学習・情報コーナーや飲食スペースなどを設ける。
常設展示ではなく、所蔵品を活用した企画展などを2か月程度の間隔で行っていく計画といい、同館の和澄浩介・主任学芸員は「まず実物を見てもらうことを優先する」と話した。
新施設は3月に着工し、27年12月に開館する予定。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 大型仏像や掛け軸対応