県は22日、今年のノーベル賞に選ばれた長浜市出身の坂口志文・大阪大特任教授(74)(生理学・医学賞)に県民栄誉賞を贈った。坂口さんは「懐かしいふるさとで皆さんに祝ってもらい、本当にありがたい」と喜び、研究への意欲などを語った。
県庁で贈呈式があり、三日月知事が「県全体で、皆が喜んでいる」とたたえ、坂口さんに賞状やトロフィーなどを手渡した。
その後の記者会見で、坂口さんはノーベル賞の授賞式などを振り返り、「そろそろ落ち着いたので、今までの生活に帰ろうと思う。まだまだやりたいことがある」と研究への意欲を口にした。
坂口さんが発見した「制御性T細胞」は自己免疫疾患の治療への利用が期待され、国内外で臨床試験や治験が進む。坂口さんの元には、病を抱える各国の患者や家族から連日、治療法を聞くメールが届くという。
「いい答えができないのは
たる思いだが、科学は前に進んでいく。治療できなかった病気が10年後には治せるようになると期待できる。そういう方向で貢献ができれば」と述べた。
県民栄誉賞はこれまで東京五輪競泳女子の金メダリスト・大橋悠依さんらスポーツで活躍した3人に贈られており、文化・学術研究分野では坂口さんが初めて。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 坂口さん湖国の誇り 県民栄誉賞贈呈式


