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図書館 彦根屏風モチーフ

世界的建築家の坂設計事務所担う

新図書館の外観のイメージ図=彦根市提供
新図書館の外観のイメージ図=彦根市提供
内部のイメージ図=彦根市提供
内部のイメージ図=彦根市提供

 彦根市は、2028年度に同市小泉町に開館予定の「図書館中部館」(仮称)の基本設計を発表した。設計は建築のノーベル賞とよばれる「プリツカー建築賞」を受賞した世界的建築家、
坂茂ばんしげる
さんの設計事務所が担った。彦根藩主の井伊家に伝来した国宝「彦根屏風」をモチーフにした外観で、開架室の蔵書数が10万5000冊程度の中規模の図書館を想定している。(立花宏司)

市長「にぎわいの場 創出へ」

 発表によると、市内2か所目の図書館として市が集会所だった「ひこね燦ぱれす」(2022年3月閉館)を再整備する計画で、23年5~7月に実施された基本設計の公募型プロポーザルで8事業者の中から坂さんが代表を務める「坂茂建築設計」(東京都)が選ばれた。工事費(今年6月現在)は15億9830万円。国庫補助金などを除き、市費負担分は約6億4000万円を見込む。

 基本設計では、施設は延べ床面積約2800平方メートルの2階建てで、外観は鉄筋コンクリート造り(一部鉄骨)の既存部を木製とガラス製の仕切りを交互に組み合わせて覆い、彦根屏風の図柄のように見えるデザイン。内部の
はり
などには複数の木を組み合わせた集成材を使用し、広い空間を設けるため、少ない木材で強度を保つことができる工法を採用した。

 1階には利用者の交流や議論の場として閲覧ラウンジを設け、本について職員に相談できるレファレンスカウンターを配置。2階には、3万5000冊程度を収蔵する児童開架スペースや親子でゆっくり本を読む親子ラウンジを置く。グループ学習室や中高生ら向けの本を集めたコーナー、授乳室、大小会議室なども設け、施設の奥に行くほど静かになる「音のゾーニング」も行う。

 今後設計を詰め、26年度の着工を予定する。温かみを感じながら市民が日常的に利用し、愛着の持てる施設を目指すといい、和田裕行市長は「彦根のランドマークとにぎわいの場の創出に向けて一歩前進した。図書サービスを充実させたい」と話した。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 図書館 彦根屏風モチーフ

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