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事故減へゾーン30プラス

ポールで道幅狭め 車減速

 生活道路や通学路での交通事故を減らそうと県警と栗東市は、車両の時速を30キロに制限し、車道に減速する仕掛けなどを導入した区域「ゾーン30プラス」を県内で初めて整備した。すでに全国各地で導入されており、車の走行速度低下による事故防止などが期待されている。(西村歩)

ポールを設置して通行できる道路の幅を狭くした「ゾーン30プラス」が整備されたエリア(栗東市で)
ポールを設置して通行できる道路の幅を狭くした「ゾーン30プラス」が整備されたエリア(栗東市で)
路面表示のある道路(栗東市で)
路面表示のある道路(栗東市で)

県警と栗東市 県内初整備

 ゾーン30プラスは、2021年6月に千葉県
八街やちまた
市で下校中の児童5人が死傷した事故をきっかけに打ち出された交通安全対策だ。国土交通省と警察庁が同年8月から全国の通学路や生活道路を中心に整備を進め、66か所(2023年3月末現在)で導入されている。

 それまでも速度制限のみの「ゾーン30」は全国で整備されていたが、プラスは速度制限に加え、車道の一部を盛り上げる「ハンプ」や道路を屈曲させる「クランク」、歩道部分をかさ上げする「スムーズ横断歩道」など、減速を促したり、歩行者の安全を確保したりする仕組みが取り入れられている。

 警察庁によると、北九州市でゾーン30プラスが整備されている「医生ヶ丘・千代ヶ崎地区」では、時速30キロを超えて走行する車両の割合は、ハンプを設置した道路で43%から8%に、スムーズ横断歩道を設置した道路では、8%から0%にそれぞれ減少した。また、地域住民からは「地区内で全体的に速度が落ちているように感じる」などといった声が寄せられているという。

 県内ではゾーン30が39か所(同3月末現在)あるが、ゾーン30プラスは、今回が県内初の導入となり、4月2日から栗東市立治田西小周辺の市道で運用が始まっている。

 市によると、対象となったエリアは、20年にゾーン30に指定されたが、小学校前の市道がJR草津駅前に通じる道路で、登下校時と通勤通学客の車での送迎時間が重なることから、近隣住民から更なる安全対策を求める声が上がっていた。

 このため、市は22年から県警や地元の自治会などと協議を重ね、道路脇にポールを設置して道幅を狭め速度抑制を図る措置を講じ、ゾーン30プラスの入り口にエリアを明記した看板を取り付けた。

 ゾーン30プラスの導入について、県警交通規制課は「地域住民の要望があれば、道路管理者と話し合って進めていきたい」としている。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 事故減へゾーン30プラス

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