
県は、顧客から度を越えた要求などを受ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の実態を把握する初の調査結果を公表した。企業と労働者の約2割が被害を回答した。県は、カスハラ防止のための条例制定の検討に入る。(矢野彰)
調査は企業と労働者を対象に4~5月、ウェブで実施。県内の民間企業や医療・介護施設の運営会社など1500社のうち478社(31・9%)が、労働者は企業の従業員と公務員を含む1043人がそれぞれ回答した。
過去3年間にカスハラが「発生した」と回答した企業は89社(18・6%)で、「わからない、把握していない」が40社(8・4%)だった。労働者のうち、232人(22・2%)が「受けたことがある」とし、「わからない・覚えていない」が154人(14・8%)だった。
発生した業種は卸売業・小売業が最多の27件、医療・福祉が15件、宿泊業・飲食サービス業11件など。労働者は医療・福祉が最多の80件、卸売業・小売業が50件、公務が22件など。消費者や利用者と接する機会が多い業種で目立った。
カスハラの内容は、企業では「威圧的な言動」が58件と最多で、「対応が著しく困難または不可能な要求」の43件、中傷や土下座の強要といった「精神的な攻撃」37件が続いた。労働者も同じ傾向だった。
カスハラが社会問題になる中、企業に対策を義務づける改正労働施策総合推進法が10月に施行される。
ただ、県内の企業では対策を「検討していない」「検討しているがまだ実施していない」が計315社(65・9%)に及び、対策を「実施している」は127社(26・6%)にとどまっていた。
三日月知事は25日の定例記者会見で、今後企業向けの研修や専門家の派遣などの支援を行う考えを示し、「カスハラは生産性の低下、人材確保への悪影響など大きな損失をもたらす。県として対策に積極的に取り組む」と述べた。
出典:読売新聞オンライン
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