長浜市が考案 口周り鍛え かむ力向上
「太閤秀吉 タテチツテトタト」――。長浜市が口周りの筋肉運動や発声トレーニングができる健康体操「ながはま はっきりことば」をつくった。大きく口を開け、言葉をはっきり発音することで、かむ力やのみ込む働きを高めるという。
市が2022年に市民対象に実施した健康アンケートで「何でもかんで食べられるか」との問いに、「できる」と答えたのは60歳代が67%、70歳以上が55・5%だった。18年のアンケートに比べ、それぞれ8・4ポイント、3・9ポイント減少しており、市健康福祉部が対策を協議し、子どもから大人まで楽しみながら気軽にできる口の健康体操を企画した。
「ナイスな ながはま ナネニヌネノナノ」などと、職員から募った歌詞と一般的な発声トレーニングを組み合わせ、作成。市内の名所や方言を取り入れ、親しみやすいものにした。
高齢者らの市民グループの健康講座などで取り入れられており、六荘地区介護予防サポーターの会は地域住民が集まる体操教室で実践している。先月11日は約20人が参加。口を大きく動かし、約10分間の体操を楽しんだ。同会の副代表(74)は「元気になると参加者からは好評。脳の病気を患った人からは『リハビリにいい』との感謝の言葉をもらった」と話した。
市は市外にも広げようと、市健康大使のフリーアナウンサー清水健さんが出演する4分間動画を、ユーチューブの市公式アカウント「はま~るtb.」で公開。清水さんは「アナウンサーとして、新人の頃から今でもほぼ毎日続けている体操です。はっきりことばを長浜に響かせましょう」とコメントしている。
市は今後、幼稚園や小学校などでの活用を検討しており、市健康推進課の担当者は「地域に親しみながら健康になれる体操として、これからアピールしていきたい」と話している。